“ つばさ考 ” 8

≪ つばさの音楽 ≫

つばさの音楽については、三つのストロングポイントがありました。

まずは主題歌、アンジェラ・アキさんの「愛の季節」

私はアンジェラさんは、人間としてはアメリカで苦労もされていてすばらしい方だと思うのですが、歌手としては感情過多な歌い方、ウェットな歌詞で、どちらかというと苦手で、主題歌に抜擢されたと聞いた時あまり期待はしていませんでした。しかし曲を聴いたら『つばさ』にぴったりのいい作品で、彼女を見直しました。


メロディーももちろんいいのですが、詞が『つばさ』の世界とシンクロしていて、制作側からの注文に100点以上のレベルで応えたのは、さすが彼女の実力を見せつけましたね。

そして、秋にやっと出たシングルのヴァージョンがメリハリのあるナイスなアレンジで、この曲に対する意気込みを感じてうれしかったです。

その想い入れどおり売上もまあまあですし、あとは紅白で、多部ちゃんらつばさファミリーの寸劇をバックに歌ってくれたら、こんな幸せなことはないなって期待をしています(笑


二つ目はやはり浪岡正太郎ことROLLYが歌う「あなたが好き」ですね。

これは制作陣としては想定外の創作だったようですが、まさにつばさパワー恐るべしですね(笑

私なんかはスカンチの頃のROLLYの印象が強いですから、この曲を最初に聴いた時はなんからしくないなって感じたのですが、何回も聴いていると、心からつばさのことを想って湧き上がってきたメロディーなんだなあと感じるようになって、特にラジオぽてとの屋上で、浪岡の歌うバックでつばさが踊るシーンは至福の名場面ですね。

ROLLYも見た目はロッカーですが、れっきとした中年の男性ですから、浪岡がつばさに恋したように、多部ちゃんにかなわぬ恋をしていたのだろうなって勝手に思っています(笑

これも、斬新なニューヴァージョンで、是非紅白で熱演してほしいなって思います。


三つ目は言わずとしれたいわゆるBGMですね。

でも従来のBGMという言葉の範疇では収まらないさまざまな楽しい曲、印象的な曲がありました。
特にボーカルも入っているというのがユニークでいいですね。

ただ残念なのが、発売されているサウンドトラックでは、中盤から後半にかけて新たに挿入された曲まで網羅されていないことですね。

まあ、でもそれも『つばさ』らしく臨機応変で自在なストーリー展開によって、次から次に新たな演出にトライする中で、新らしい曲を追加してきたということで、それはそれでやむを得ないですね。

サンバの「ミ・アモーレ」は、何回も聴きたい曲です。

まあ『つばさ』を何回も観ながら楽しむことにしましょう。


こういうBGMというのは、1曲をキチッとまとめあげる必要はないので、いかに話しの流れやつばさの心情に沿うような印象に残るメロディーを書けるかというのが生命線ですから、そういう点でキャッチなメロディーや重々しいメロディーやハチャメチャな曲など、住友さんが全精力を傾注して創られたのが伝わってきますね。

みんないい曲ですが、ストーリーとマッチして特に好きな曲は、

「太陽の街、川越」、「大空に向って」、「夢を信じて」、「Prayer On The Hill」、「Wings Of My Heart」

その他では、

「元気な甘玉堂」、「ファンキータウン川越」、「閉ざされた記憶」、「夕焼けの川越」、「恋の予感」、「つばさを広げて」

といった曲が印象に残ります。


いずれにしても、ストーリー創り、脚本、演出、演技、バックアップ体制、どれをとっても手を抜くことなくパーフェクトなテレビドラマを目指した一端が、演出面の非常に重要な側面である音楽にもあらわれていて『つばさ』のストロングポイントとして大きな成果をあげていると思います。




“ '09 WRC ”


2009年のWRC(世界ラリー選手権)が終わりました。

シトロエンC4を駆るセバスチャン・ローブが6年連続のドラバーズチャンピョンとなりました。

私が大好きなドライバーです。

私はシトロエンが好きなので、WRCも何年もJスポーツで観ています。


WRCは、基本市販車のモデルを改造して、メーカーが早さと耐久性を競うカーレースで、昔は日本のメーカーもほとんどが参戦していましたが、最近まで参戦していたスバルもスズキも撤退して、今年はシトロエンとフォードだけというさみしい状況です。

日本では、カーレースはF1が圧倒的に人気がありますが、ヨーロッパではWRCの人気もかなりのものです。

F1とかインディーズとかルマンは、専用のサーキットで多くの車が抜きつ抜かれつの戦いをしますから、見た目には面白いですよね。


それに対してWRCは、公道の一部の5〜40Kmぐらいを一区間として、1日にそれを十数本走りタイムを競うということで、スタートが時間差で行われますので、抜きつ抜かれつはなく、あくまでもタイム競争ということです。

しかもレースによって、ターマック(舗装)とグラベル(未舗装)があり、山道が多く、曲がりくねって視界は狭く、細くてアップダウンや水溜りがあり、北欧では雪の中、その他の場所でもどんな荒天でも実施しますから、ドライバーにとっては非常にハードな競技だと思います。

時には夜でも走りますから、頼りになるのは助手席に乗るコ・ドライバーがしゃべるあらかじめチェックしておいたペースノートです。これにミスがあってコースアウトし、転倒することもよくあります。

こういった過酷なレースを3日間行って勝負をつけますから、その間のかけ引きも大変面白いです。


今年は年間12戦で世界各国で開催されましたが、最終戦は毎年ラリー・ブリテインで、イングランド北部の過酷なコース、路面、そして時期的に必ず過酷な天候になり、今年のように逆転で年間チャンピョンが決まるということも多いです。


日本では、札幌周辺でラリー・ジャパンが開催されますが、今年から隔年開催になって、来年秋に開催される予定です。昨年の大会には長男が一人で観にいったので、ビックリしました(笑

今年も優勝して6連覇を果たしたローブはフランス人ドライバーで、フランス人はどちらかというと舗装した路面は得意ですが、悪路は苦手と言われる中での6連覇ですから見事なものです。


テレビで見てるとF1のような華やかさはありませんが、より実際の車の環境に近い中で行われるアジのある競技ということで、華のある女優の中に交じって、孤高の存在感を漂わせる多部ちゃんにも共通するものを感じるというのはこじつけ過ぎでしょうか(笑






“つばさ考 ” 7

≪ つばさのタイトルバック ≫

私は「つばさ」のタイトルバックが大好きです。

秀逸だと思います。

多部ちゃんにピッタリだと思います。


あれは、きっと多部ちゃんの持ってる雰囲気とお芝居を見て、スティールでナチュラルな多部ちゃんと川越のなんでもない風景を組み合わせたらきっと印象に残るタイトルバックになるだろうと考えたのではないかと勝手に思っています。

もちろん、「つばさ」そのものがドロドロの人間くさいお話しですから、こぎれいなアニメやイラストでは物足りないということもあったと思います。


しかも、途中で写真を一部入れ替えることによって、つばさの精神的な成長を表現するという心憎い演出をしてくれて、本当にディテールまでこだわりにこだわったのが、こんなところにも端的にあらわれていると思います>ふつうはやりませんよね(笑

そして、さらにはタイトルバック以外にもいい写真がイッパイあるので、朝ドラヒロイン初の写真集まで出してしまうという快挙を成し遂げました。

これには多部ちゃんのファンとしてはまったく感謝のひと言でした。


その写真集は写真のイメージどおりのザラッとしたパステル調の質感がナチュラルな雰囲気をかもし出し、多部未華子の持っている一歩引いた表情、素朴さ、幼さの中にただよう女性ぽさなどが、背景のなにげない風景とシンクロしてアキのこないものとなっています。

私は写真にうといので、専門的なことはまったくわかりませんが、自然光で撮ったような感じ、ピントを外したようなショットをあえて交えたやわらかな印象がいいですね。


背景も街の中や郊外のふつうの場所を切り取っているのが和みます。

印象に残るのは、やっぱり中華料理屋さん、神社の階段、絵馬、廃線路跡などですね。


撮影にあたってはつばさと多部未華子の中間あたりの表情でという注文があったようですが、そんなのは難しいわけで、その時は“多部未華子=つばさ”になっていたのですから、佐内さんにとってはどちらにせよ、満足のいく撮影ではなかったかと思います。


アンジェラ・アキさんのせつない「愛の季節」にのってめくられる1枚1枚のフォトが、つばさという主人公をよく表現していて、いつまでも忘れられないすばらしいタイトルバックになっていると思います。

“ 紅葉狩り ”


先日、紅葉を見に行ってきました。

私はほとんど計画性がないので、朝起きたら意外とお天気が良くて、今日はどうしよう、どこのショッピングセンターへ散歩がてらに行こうかといういつもの夫婦の会話の中で、嫁さんがいい天気だから、ちょっと緑の中を歩きたいなって言ったので、近いところ遠いところいくつか候補をあげていたら、テレビで紅葉が見ごろだと言っていたという話になって、11時半頃からノコノコ車で出かけたというわけです。


名古屋周辺では、紅葉というと豊田方面、足助町というところにある香嵐渓が有名で、家から1時間半程のところで数年に1回は行くのですが、時期的にはもう少し後が見ごろで、今回は久しぶりに岐阜市から北西に行った谷汲山・華厳寺とすぐそばにある「ミイラ寺」あるいは「美濃の正倉院」とも言われる横蔵寺の二か所に行ってきました。

我が家から車で2時間弱ほどです。


私はいま休みが不規則で、ほぼ平日と土か日の週2日で、遠くへ出かけるとしたら平日になります。

どこかに行く時は、途中や行き先付近で、おいしい蕎麦屋がないかということをいつも気にしていて、岐阜方面というと2軒ほどうまい店を知っていて、そのうちの1軒に寄っていきました。

ですから、楽しみはおいしいお昼と紅葉狩りのダブルということで、私としては言うことありません(笑

これが行く方面で、特においしい店を知らないと少々残念ですね。

もちろんいつも蕎麦ばかりではなく、ピッツアやパスタ、あとラーメンも好きで、ご飯ものは食べませんので休みの昼っていうとその三つの交替ですね・・・もちろんいつも外食ではなく、コンビニも多いですが(笑


蕎麦は私は十割が好きで、ざるとそばがきが大好物で塩で食べるのが特においしいですね。

他に食べるとしてもだし巻きぐらいで、天ぷらとかはほとんど頼みません。

素朴な本物の味が好きです。


話しが寄り道しましたが、華厳寺は参堂が長くて、その両脇にもカエデは植えてありますが、なんと言っても境内のカエデの木が大きくて階段の下から上までいろんな色のグラデーションとなって、なかなか見事でした。

もう一つの横蔵寺はミイラが展示してあってそれが有名ですが、この時期は華厳寺よりも広がりのある敷地の高低のある中での大きなカエデの紅葉がほぼピークで、すばらしいものでした。

ただ、私はそういうところへ行ってもあまりゆっくりすることはなく、店で売ってる食べ物やお土産などを食べたり覗いたりもせず、ざっと1周して終りで、目でしっかり味わえば良しという考えなのでカメラも持っていきません・・・、もっとも私は壊れたまま新しいカメラを購入していませんが・・・(笑

当日は私も嫁さんもケイタイすら忘れていきました>二人ともほとんど時計がわりw


という久しぶりの駆け足の遠出でしたが、帰りには富有柿で有名な糸貫を通りますので、道の駅で5個200円(ヤスイ!)の柿を買って帰りました。

柿はすぐに傷むので沢山は買えないですね・・・、昔おやじが岐阜県に勤めていた関係で、糸貫の柿の木のオーナーになったことがありますが、1本の木でイッパイ採れますから、遠方なのに2回も3回も行かなくてはならず大変だった記憶があります・・・、食べるのも(笑


今の時期の天気のいい日のドライブは気持ちがいいですね・・・、私の車はルーフの8割がガラスですので運転中にちょっと見上げたりするとサイコーです>夏は暑くてスライドで閉じますがw


多部ちゃんも車の免許は取ったと思いますが、車は買ったのでしょうか。
そして、たまには息抜きに、友だちとドライブに行っているのでしょうか。

たぶん、危ないし、仕事や大学でそれどころではないでしょうね。
そのうち、必要に迫られて乗ることがあるでしょうから、今は無理して乗らなくてもいいと思います。



“ つばさ考 ” 6

≪ つばさの夢 ≫

「つばさ」で重要なテーマとして根底に流れているのが、「つばさの夢」です。

このテーマが従来の朝ドラに比べると、弱い感じがするのが、見ている人にイライラ感とストーリーに入り込めない要因のひとつだったのではと思います。


つばさは最初、「夢」という考えすら持っていないコでした。

しかし、現実はこういうことはめずらしくなく、「夢」も抱けない閉塞感の中で、その日その日を生きているという人も多いのではないでしょうか。

だから、夢ということで言えば、強くそういったものを持たないというところに今の時代の空気のようなものへの投げかけがあったのではと思います。


つばさは万里に大学を卒業した後どうするのって聞かれた時の答えは、それまでと変わらず“おかん”を続け、家の面倒を見て、将来は甘玉堂のおかみになると言うものでした。

10才の頃から、母親が出ていってしまい、学校にかよいながら家事全般を担い、10年間も母親替わりとして弟の面倒を見てきたつばさにとっては、夢と言われても、甘玉堂と玉木家の延長線上にしか将来を描くことは出来なかったのは当然のことだと思います。

そして、そういう他に選択肢のない中、あるいはそういうことを感じないまま、与えられたあるいは置かれた環境の中で一生を終える方は多いと思いますから、それはそれで否定されるものではないですね。


しかし、母親が帰ってきたことによって、つばさの人生に狂いがでて、家にとどまっていることができなくなったのは彼女にとっては想定外でした。

そういうことは人生において、生活の場にしろ、仕事にしろ、誰にでもありますが、やはり勝手知ったところ、居心地がいいところに少しでも長くとどまっていたいと思うのが人情です。

ですから、短大を出たつばさが家に居場所がなくなり、外に出るとは言ってもやむを得ず消極的な姿勢ですから、そこで夢とか希望とかいうものを簡単に見つけることができるものではないですね。


そのあたりの心情やプロセスはうまく描かれていたと思いますし、途中、翔太との恋の成就が夢になりかけるのも自然ですし、つばさの性分で、周りの人の問題をほかっておけなくてなんとかしたいと思い、行動するのも彼女の人柄から言ってよく理解できます。

実際の人生では、夢といってもふつうの人であれば、そう現実離れしたものを抱くことはできないのが、今の社会の実態ですね。

そういう中で、庶民の平凡な夢・・・、堅実な職について、結婚して、子供をつくってというようなことすら容易ではない時代ですから、つばさがたいした夢も抱くことができず、右往左往するのもやむを得ないと思います。


そういう状況の中で、紆余曲折しながらラジオぽてとでの仕事に当面の夢を見出すというのは現実的な選択肢として当然のことですね。

本人は一途ではないし、高い目標もないですから、ドラマのアドバルーンとしては、目立ちにくかったかもしれませんが、今の時代の空気をよく頭に入れた展開だったと思います。


「つばさの夢」というテーマからいくと、ラジオぽてとを通じての広場のひろがりと人々との絆を深めるというのは、最終回で地が固まって、これからがスタートという感じかと思いますが、はたしてつばさの夢が川越の人や我々に届くかどうかが楽しみですし、真瀬がいない中でラジオぽてとを背負って、彼女の性格、行動力からすれば、大きく羽をひろげて空高く舞っていくのではないかと想像したりします。


それは、あたかも女優多部未華子が、十代におけるさまざまな歩みを糧として、『つばさ』とシンクロしてようやく女優としての将来への夢を抱いたのではないかと思え、その想いがこれから見事に羽ばたいていくであろうことを予感させて、期待に胸がときめいてしまうのです。



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yamarine

Author:yamarine
“つばさワールド”に魅せられた、リバプールとシトロエンを愛するロックオヤジ

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