“ 1本のクギ ”

 2012-02-07

また、高峰さんの著書からです。

映画づくりに対する彼女の信条が書いてありました。


「映画づくりをビルを建てることに例えるなら、監督も俳優もスタッフも1本のクギ。」

という言葉です。


『ジウ』のインタビューで、黒木さんが主演が醸し出す空気や引っ張っていく力というようなことに言及していましたが、主演をやってみると、自分の存在感ってなんだったのだろうって思うのではないでしょうか。

主演経験が豊富な高峰さんが言われるように、映画制作においては、全員の共同作業っていうのが、実感として相応しいのではないかと思います。


主演の方と言えども、あくまでも大勢の輪の中の一人っていう認識でいるのと、自分がこの映画を支えているんだと意識とでは、ずいぶん現場の空気も違ってきますね。

でも、どちらがいいとか悪いとか言うことでもないような気がします。


その辺は男優と女優とでも大きく違うのでしょうね。


高峰さんは主演作品はたくさんありますが、特異な生い立ちもあって、基本普通の感覚を持っていて、謙虚な方ですから、こういう発言にもなるのだろうと思います。

その点、昔の主演クラスの男優は、今と比べたら強烈な個性を持った人が多かったですら、オレが出てやるからこの映画が出来るんだというような人もいたでしょうね。


そうは言っても、大勢のキャストとスタッフがいて、はじめて映画という芸術が出来上がるわけですから、主演も1本のクギというような意識の役者がいる現場は、いい雰囲気でしょうね。


多部ちゃんは、若い時から主演が多いですが、なんで自分が、っていう気持ちもあったと思いますし、テングになるようなコではないですから、基本、高峰さんと同じように1本の作品を作るための歯車のひとつに過ぎないという謙虚な考え方でやってきたと思いますから、現場では好かれる主演女優なんだと思います。



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“ のんしゃらん ”

 2012-01-26

先日亡くなった作曲家・林光さんの記事に、“のんしゃらん”という言葉があって、面白そうなので、書きたくなりました。

ノンシャランというのは、フランス語だそうです。


意味は、無頓着でのんきなさま、なげやりなさまということだそうです。


林光さんは、ユニークな作曲家で、クラッシックとポピュラーの区別がない方だったそうです。

私も、映画音楽なんかで多少は知っていました。


その仕事は、交響曲から沢田研二のミュージカルまで、難しすぎるのもやさしすぎるのも駄目。偉大なる中道と言われています。

本領は器楽よりも歌。彼の音楽は常に言葉を欲したそうです。


この辺りは、私もそうですね。

どんな音楽でも、インストよりもイイ歌が入っているもののほうが好きです。


芝居の音楽も手がけられたそうで、俳優座のために書き、オペラに発展した「森は生きている」が有名だそうです。


役者で、滝沢修はって聞かれると、「うますぎてどうも」といい、名調子は苦手だったそうです。

一方で、千田是也や小沢栄太郎の名を出すと目を輝かせて、彼らのせりふ回しはぶっきらぼうで不愉快そう、のんしゃらんにも聴こえる。それがいいと言う。


本当の答えが見つからず悩む。時に斜に構える。でも諦めない。そんな姿勢で発語すると名調子にならない。永遠の懐疑。それが理想だったそうです。


というような記事を読んで、多部ちゃんのことを思いました。

多部ちゃんも流暢なうまい芝居とは対極にある人だと思います。


どんな役をやっても、これという答えは見つからず、悩み悩み演じる。

でもどこまでも諦めない。


永遠の懐疑を最後まで持ちつつも、簡潔に演じる。

ときになげやりで、無頓着な様子が伺える芝居というのは、私も大好きですねw



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“ 楽屋仕事 ”

 2011-08-25

立川談四楼さんの言葉です。

「いいんだよ 楽屋仕事なんざ適当で」

「おまえは何になりたいの?前座のプロになりたいのか。違うだろ。プロの落語家になりてえんだろ。だったら楽屋仕事は適当にやって、余った力を稽古にあてな。」


これを読んで、役者は役者の仕事に専念して、それ以外のことは必要最小限であるべきなんだなぁって勝手に思いましたw


多部ちゃんは、ずらっと並ぶ同年代の女優の中でも、一人突出して、本格的に映像と舞台で活躍する役者の道を着実に歩んでいます。

その将来は、先輩で例えてみれば、大竹さん、深津さん、寺島さん、松さんといったそうそうたる顔ぶれが浮かびます。


今はまだ若いですから、人気若手女優として、ドラマや映画に力を入れればいいと思いますが、来年の宮本サロメのように本格的な舞台も数年に1本の間隔でこなすことが、30代、40代に向けて大きな糧になることは間違いないですね。


それは、まさに演劇の神様から選ばれた役者だけが味わうことができる至福の経験ですから、ぜひそういった道を目指してほしいと思いますが、多部ちゃん本人の姿勢は、与えられた目の前の仕事を精一杯がんばるだけということでしょうね。


いままで通り、女優以外の余分な仕事はできるだけしないで、プライベートとのバランスを取ってお芝居に専念していけば、自然と周りの見る目、評価が付いてくることは間違いないでしょう。


これからも老若男女幅広く人気があると同時に、本物の香りを漂わせる稀有な女優、そんな多部ちゃんに注目していきたいと思います。




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“ 女優とは ”

 2010-12-21

また、高峰秀子さんの言葉です。


「女優という肩書きを取ったら、何も残らない女にはなりたくない」


幼いころから、他の世界を知ることなく、50代まで女優をしてきた人だから、こういうことを思うのでしょうね。

私から見れば、女優として一世を風靡して、あれだけ評価されるっていうのは、すばらしい人生だと思うのですが、やっぱり人生のいろんな側面を経験したい、いろいろと体験したい、ふつうの人生を過ごしてみたい、ということを考えるのでしょうね。


そういう点では、非常に冷静でいて、また、欲が深いですね。

私たちでも、もし今の会社じゃなくて、別の会社に入っていたらとか、もし、今の嫁さんじゃなくて、ふられた彼女と結婚していたらとか、人生の分岐点について振り返ることがあります。


でも、すでに選択してしまった道を引き返すことはできないですから、振り返ることなく、前に進んでいくしかないのですが、もし、途中でまったく別の道を歩めるということになったら、そちらを選択するかどうかは迷いますね。

だから、高峰さんのようにスパッと女優をやめて、ふつうの家庭人としての人生を歩むというのは、スゴイことだと思います。


多部ちゃんも、よく別の道を歩んでいたら、いまは何をしてるのかなって言っていますが、ふつうの人のふつうの人生にも大いに関心がありそうですね。

いまのように売れっ子になっても、仕事のとき以外は、そういうふつう感覚を大切にしているって感じますので、彼女のそういう面はこれからも変わらないのだろうと思います。


そして、そういうスタンスは、いまの仕事関係では貴重で、出会った人は、驚きと好感を抱きますから、それもストロング・ポイントになっていくと思います。

だから、多部ちゃんも女優という仕事に、一定の達成感を感じたら、別の人生を歩んでみたいと思うかもしれないですね。


私は、それはそれでステキなことだと思います・・・、でも、まだまだずーと先のことだと思いますので、彼女がやりきったと思えるまで、とことんいい仕事をしていってほしいと思います。




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“ 年を取るということ ”

 2010-11-14
また、日経に載っていた高峰秀子さんの70歳ごろの言葉です。

「自分で年を取ったなと思ったのはいつ?」

という質問に対して、

「明日にしよう、そう思った時ですね。前は、今日やるべきことは全部今日済ませてた。」

なるほどと思いました。


多部ちゃんも、生き急いでいると言われるぐらいですから、明日に延ばさないで、精力的にやりたいことをやる性分なのでしょうね。

若い時はそれでなくてはいけないと思います。


私もせっかちではないのですが、できることは、すぐにでもしたいという性分なので、この言葉はよく理解できます。


いつ頃からでしょうね。

私も最近は、明日や次の休みにやろうかと延ばすことが増えてきました。


まあ、不要不急のことがほとんどだし、時間も結構あるので、特に急がなくてもいいやという気持ちになるのですね。

優先順位は絶えず考えますけどね。


ただ、最近は録りだめした番組を観るのにボワれる日常で、それ以外のことを先送りしている感もあります。

ドラマは週に7~8本観るし、サッカーも同様だし、音楽番組もライブを結構見るし、そこへもってきて気になる映画を録りだめしていますから、たえず早く観なくっちゃという強迫観念があります(笑

もちろんブログを書く時間も、スムーズに書ける時はそれほど負担にもならないですが、ネタがない、テーマが浮かばないって時はやっかいですね。


でも、これは自分に対するノルマだと思っていますし、多部ちゃんと関われることだから、何をおいても最優先という気持ちです。

満足できる記事が書けた時の気分は、何ものにも替えがたいですね。

もう今は、仕事ではそういう気分を味わうことがないので、貴重な楽しみです(笑


そういう毎日ですから、テレビを観ることを優先して、他のことを先送りしてしまいます。

まあ、自分の人生だから、何にどう使おうと勝手なんですが・・・、


こんな日々は年を取ったからこそできるゼイタクなのかなって開き直って、加齢を大いにエンジョイしようと思っています(笑



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